【課題解決事例】球面マスターゲージ(Sφ24.6)

― 球面×ピッチ×熱処理変形を同時に制御する、継続再現型の精密加工 ―

本日出荷した製品の中から、
『球面マスターゲージ(Sφ24.6±0.005)』の課題解決事例をご紹介します。

球面形状は、
「削る」だけなら対応できる会社はあります。
しかし、

  • 球面径の寸法公差
  • 真円度
  • 中心からのピッチ公差
  • 熱処理による寸法変化
  • それを定期的に同じ品質で再現すること

これらをすべて満たすのは、決して簡単ではありません。


お客様の課題

お客様が求めていたのは、以下を同時に満たす基準用マスターゲージでした。

  • 球面形状(Sφ)を含む複雑な段付きシャフト形状
  • 球面・ストレート・R形状の交点に厳しいピッチ公差
  • 全長270mm超の長尺品
  • 焼入れ・サブゼロ処理を含む熱処理後でも成立する精度
  • 一度きりではなく、サイズ違いを含めて定期的に供給できる品質体制

製品概要

品名:球面マスターゲージ(Sφ24.6)
形状:φ24.6(±0.005)× L271.5
材質:SKS31
熱処理:焼入れ・焼戻し・サブゼロ処理(HRC58~63)
設計:お客様
数量:1個
当社製造番号:25-02555


高難度形状のポイント

本製品は、先端にSφ球面形状を持ち、そこから

  • φ9.4 ±0.1
  • 15°テーパーで φ16.9 ±0.05
  • 途中に鉢巻状の溝形状
  • R20で接続される区間
  • 最終的に φ13.0 ±0.05

へと連続していく、非常に複雑な軸形状です。

特に難易度が高いのは、

  • ストレート部とR20の交点にピッチ公差が存在
  • 球面・R・直線という異なる要素を、
    寸法・形状・位置すべてで保証する必要がある点です。

両センター加工 × 中間検査という工程設計

本製品は両センター残りでの加工品です
(ただし、最終的にφ2以下まで許容)。

さらに、シャフト途中には詳細非公開の微細かつ複雑な形状が存在するため、

  • 中間工程で一度加工を止め
  • お客様にて中間検査を実施
  • OK確認後に最終仕上げ工程へ移行

という、品質最優先の工程設計を採用しています。


熱処理変形を前提にした加工ノウハウ

本製品の全長は270mm超。
さらに材質はSKS31で、焼入れ・サブゼロ処理あり。

SKS系材料は一般的に、

  • 熱処理後に全長が伸びる傾向

があります。

そのため、

  • 旋盤工程で丈方向(軸方向)を攻めすぎると
  • 熱処理後に取り代が不足し
  • 仕上研削時に「黒皮が残る」という致命的な不良が発生します。

渡辺精密工業の対応

  • 旋盤加工では取り代をあえて多めに確保
  • 熱処理変形を高精度でコントロールできる
    技術力の高い熱処理会社を厳選
  • 熱処理後を前提とした研削工程設計

これにより、
長尺・高精度・球面形状を安定して成立させています。


「安いが続かない」と「高いが続く」の違い

この球面マスターゲージは、

  • 過去に一度、コスト面で他社に切り替えられた経緯があります
  • しかし、他社製は品質が安定せず
  • 結果として、再び当社に戻ってきた案件です

球面加工は、

  • 1回だけ「チャンピオンデータ」を出すことは可能
  • しかし、2回・3回と定期的に同じ品質を出し続けるのは別物

渡辺精密工業は、
チャンピオンデータを継続的に出し続けられるメーカーです。


球面加工は「凸」も「凹」も対応

当社には、

  • 球面(オス)
  • 球面(メス)

いずれのマスター・ゲージについても、
定期的なリピート注文が入り続けています。

これは、

  • 加工技術
  • 測定技術
  • 工程設計力
  • 品質保証体制

がセットで評価されている証拠です。


品質保証体制という「見えない強み」

  • 精密測定室の整備
  • ミクロン単位での測定・記録
  • QMS体制の構築

渡辺精密工業は
JIS Q 9100 取得メーカーであり、
球面マスターのような基準器においては大きな優位性となります。


まとめ

  • 球面 × 長尺 × 熱処理という高難度条件
  • ピッチ・真円度・寸法を同時に保証
  • 定期リピートに耐える再現性
  • 「一度できる」ではなく「ずっとできる」品質

球面マスターゲージでお困りなら、
対応できる会社は多くありません。


お困りごとはご相談ください

  • 球面マスター・球面ゲージの製作
  • 球面形状を含む高精度シャフト
  • 熱処理後を前提とした精密研削
  • 他社で品質が安定しなかった案件

このようなお悩みがありましたら、
ぜひ 渡辺精密工業株式会社 にご相談ください。

▶ 公式サイト
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球面マスターゲージをはじめ、各種テーパー製品、測定具、原器、マスター、そしてさまざまな改造、技術的な相談、リモート相談、立会い希望、ゲージ・治具・試作品・設備部品・研究開発品の仕様検討など、
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■会社概要
郵便番号:455-0831
住所:名古屋市港区十一屋一丁目59-1  → アクセス
電話:052-383-8282
FAX.:052-383-8324

<認証(QMS関連)>
JISQ9100
ISO9001
MSJ4000

<ゲージ>
栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正 等

<治工具>
機械加工治具、検査治具、検具、総合ゲージ、LFゲージ、MLFゲージ、自動機用ワーク固定治具、無人化対応用治具、パレット、コレット、コレットチャック、CMMホルダー、三次元測定器固定治具、かしめ爪、かしめ治具、位置決め治具、固定治具、ジラス金型 等

<金型>
精密金型部品(プレス用、射出成型用など)

<その他加工>
測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等

<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計

<システム開発>
C, C#, Python, VBA, WordPress など

<営業範囲一覧>

北海道
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関東
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