SUS304薄肉カバープレート加工事例|反り・捻りを抑制し短納期で量産成功

『大開口×最小幅11mm』の高変形リスク形状を工程設計で克服

本記事では、『SUS304製カバープレート(薄肉・大開口形状)』の精密加工事例をご紹介します。
反り・捻りが発生しやすい難形状に対し、『工程設計とリスク管理』により全数合格・短納期対応を実現した事例です。


製品仕様(出荷実績)

品名:COVER PLATE(SUS304)
形状:170 × 107.5 × T3(角形状)
中央開口部:125 × 60
外周部:切欠きあり
取付穴:四隅に丸穴(うち2か所は楕円穴)
材質:SUS304
仕上:機械加工仕上
表面処理:なし
熱処理:なし
設計:お客様支給図面
数量:10個
当社製造番号:26-00267


課題|『薄肉×大開口×最小幅11mm』による変形リスク

本製品は実験用部品として使用されるカバープレートです。

特徴は以下の通りです。

・板厚『T3』の薄肉構造
・中央に『125×60』の大開口
・外周に切欠きあり
・最小残り幅『11mm』

この構造により、

・反り
・捻り
・平面度不良
・組付け不良

といった問題が発生しやすい条件でした。

さらに今回は、

『実験スケジュール固定』
『製作失敗が許されない』
『短納期対応』

という制約付き案件でした。


技術対応①|材料段階からのリスクヘッジ

通常10個製作に対し、当社では以下の判断を実施しました。

・材料を12個分確保
・荒加工まで12個同時進行

研究開発用途では、

・代替不可
・納期絶対
・再製作不可

というケースが多く、『事前リスク対策』が品質と納期を左右します。


技術対応②|『応力制御』を軸にした工程設計

薄肉・開口付き形状では、以下が変形要因となります。

・片側加工による応力偏り
・クランプ応力
・切削熱

これに対し、

・加工順序の最適化
・対称加工の徹底
・クランプ方法の最適化
・最終仕上げでの歪み補正

を実施しました。

その結果、

『10個すべて合格』

を達成しました。


技術対応③|楕円穴による組付け性向上

四隅のうち2か所は『楕円穴』仕様です。

この設計により、

・組付け誤差の吸収
・位置調整性の向上

が可能となります。

単なる穴加工ではなく、

『組付け現場まで考慮した精度設計』

が求められるポイントです。


研究開発部品に必要な考え方

研究・実験用途の部品では、

・一点物に近い仕様
・図面変更の可能性
・納期絶対
・代替不可

という条件が重なります。

そのため重要なのは、

『加工技術』だけでなく
『リスク管理と判断力』

です。

今回も『予備材料の確保』という判断が、品質と納期を守る決め手となりました。


よくある課題

以下のようなお悩みはありませんか?

・『SUS304薄板の反りが止まらない』
・『大開口プレートで平面度が出ない』
・『短納期で実験部品を製作したい』
・『失敗できない研究開発案件』
・『小ロットでも品質を安定させたい』

薄肉・開口付きステンレス加工では、

『工程設計力』と『リスク管理力』

が品質を決定します。


対応可能な加工内容

渡辺精密工業株式会社では、以下に対応しています。

・SUS304精密加工
・薄肉プレート加工
・大開口部品加工
・研究開発用部品対応
・小ロット・短納期対応

図面段階からの加工検討・改善提案も可能です。


まとめ

本事例は、

『薄肉 × 大開口 × SUS304』

という高難易度条件に対し、

『工程設計と事前リスク対策』

で品質と納期を両立したケースです。

特に研究開発用途では、

『失敗しないための準備』

が最も重要な要素となります。


FAQ

Q1.SUS304の薄肉プレートで反りを防ぐことは可能ですか?
A1.可能です。加工順序・クランプ方法・対称加工などを最適化することで、反りや捻りを抑制できます。
ご要求される”反り”により実現可能な形状などが変わります。一度ご相談ください。

Q2.大開口のあるプレートでも平面度を出せますか?
A2.可能です。応力分散を考慮した工程設計と仕上げ調整により、高い平面度を確保します。

Q3.短納期案件でも品質は維持できますか?
A3.可能です。事前のリスクヘッジ(予備材料・工程設計)により、納期と品質を両立します。

Q4.少量(10個程度)でも安定した品質で製作できますか?
A4.可能です。小ロットでも全数品質を確保できる体制を整えています。

Q5.図面段階で加工可否の相談はできますか?
A5.可能です。加工性・変形リスク・最適工程について事前にご提案いたします。


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