複合テーパーマスター製作事例|7°+3.2°の段付きテーパーを高精度で実現する分割構造設計
単体では困難な複合テーパーを「構造設計」で解決
「異なる角度のテーパーを1つの部品でつなげたい」
このようなご要望は現場でよくありますが、加工・測定・精度保証の観点から現実的に難しいケースが少なくありません。
本事例では、7°と3.2°という異なるテーパーを段付きで接続する必要がありました。
単体加工にこだわらず、複数部品による構造設計へ発想を切り替えることで、高精度なテーパーマスターを製作しました。
製品仕様(Specification)
品名:テーパーマスター(複数テーパー複合型)
外径:φ60(ローレット加工)
内径構造:
・7°テーパー
・3.2°テーパー(段付き接続)
・φ27.5 ストレート部
厚み構造:52.95/53.65(2段構造)
公差:0 ~ +0.02
仕上げ:研削加工仕上げ
材質:SKS3
熱処理:焼入れ・焼戻し・サブゼロ処理(HRC58~63)
表面処理:黒染め処理
設計:渡辺精密工業株式会社
数量:1
当社製造番号:25-03206
課題:異なる角度テーパーを段付きで接続したい
今回の最大の課題は、以下の構造です。
・7°テーパー
・3.2°テーパー
・それぞれを段付きで接続
・さらに同軸精度も要求
この条件では、
・加工時の治具制約
・芯出し精度の維持
・内面研削の難易度上昇
・測定方法の制約
といった問題が発生します。
解決策:複数部品による分割設計
本件では「単体で作る」という前提を見直し、構造そのものを再設計しました。
具体的には、
・各テーパーを個別部品として加工
・嵌合構造で組み立て
・最終精度は組立工程で調整
というアプローチを採用。
これにより、
・加工性の確保
・測定性の向上
・精度調整の自由度確保
が可能になりました。
嵌合設計のポイント
複数部品構造では、嵌合設計が品質を左右します。
本製品では、
・嵌合径と嵌合長さの最適化
・圧入代の調整
・ガタの発生防止
・現合による最終調整
を実施。
現場の熟練技術者による微調整により、高い同軸精度を確保しました。
通止判定を可能にする2段厚み構造
本テーパーマスターは、
・厚み 52.95
・厚み 53.65
の2段構造を採用しています。
これにより、
『テーパ基準位置からの距離』を通止で判定できる仕様となっています。
検査工程では、
・判断の即時化
・作業者依存の低減
・測定時間の短縮
に寄与します。
技術的ポイント
本製品では以下の要素が組み合わさっています。
・内面テーパー研削
・異角度テーパー接続設計
・嵌合による精度調整
・平面研削による厚み管理
・焼入れ材の歪み対策
・工程設計力
単一の加工技術ではなく、設計・加工・組立の総合力が求められる案件です。
当社の強み:加工だけでなく「実現方法」を提案
渡辺精密工業株式会社では、
・単体加工にこだわらない設計提案
・複数部品による構造設計
・測定方法まで含めた工程設計
に対応しています。
「図面通りに作る」だけでなく、
『どう作れば現実的に機能するか』まで踏み込んで提案します。
このようなお悩みはありませんか?
・異なる角度のテーパーを組み合わせたい
・単体では加工できない形状で困っている
・同軸精度を確保したい
・テーパーの通止検査を簡略化したい
・加工方法から相談したい
テーパーマスター・複合形状ゲージのご相談
渡辺精密工業株式会社では、
・テーパーマスター設計
・複合構造ゲージ製作
・内面高精度研削
・嵌合精度調整
・校正用基準治具製作
に対応しています。
複雑形状・高精度ゲージでお困りの際は、お気軽にご相談ください。
FAQ(よくある質問)
Q1.1つの部品に異なる角度のテーパーを実現することはできますか?
A1.形状や精度条件によっては可能ですが、多くの場合は加工・測定の難易度が高くなります。本事例のように分割構造で対応する方が現実的なケースもあります。
Q2.嵌合構造で精度は出せますか?
A2.嵌合条件と調整方法を適切に設計することで、高い精度を確保できます。
現合による微調整も重要なポイントです。
Q3.通止判定できるテーパーマスターは製作可能ですか?
A3.可能です。厚み段差や構造設計により、現場で簡単に判定できる仕様をご提案します。
Q4.図面段階で実現が難しい場合も相談できますか?
A4.問題ありません。加工方法や構造変更を含めた設計提案から対応しています。
Q5.既存のテーパーマスターの改造や改善も可能ですか?
A5.対応可能です。使用状況や課題をヒアリングし、最適な改善案をご提案します。
お問い合わせ
内面複合テーパーゲージをはじめ、各種テーパー製品、測定具、原器、マスター、そしてさまざまな改造、技術的な相談、リモート相談、立会い希望、ゲージ・治具・試作品・設備部品・研究開発品の仕様検討など、
まずはお気軽に【渡辺精密工業株式会社】までご相談ください。
「困ったときの駆け込み寺」として、全国の製造業の皆様をお待ちしています。


お問い合わせはこちら ==> https://wsl-g.co.jp/contact/
渡辺精密工業の製品例は、こちら ==> https://wsl-g.co.jp/products/
■会社概要
郵便番号:455-0831
住所:名古屋市港区十一屋一丁目59-1 → アクセス
電話:052-383-8282
FAX.:052-383-8324
<認証(QMS関連)>
JISQ9100
ISO9001
MSJ4000
<ゲージ>
栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正、AI画像測定器用校正マスター、非接触測定器用校正原器 等
<治工具>
機械加工治具、検査治具、検具、総合ゲージ、LFゲージ、MLFゲージ、自動機用ワーク固定治具、無人化対応用治具、パレット、コレット、コレットチャック、CMMホルダー、三次元測定器固定治具、かしめ爪、かしめ治具、位置決め治具、固定治具、ジラス金型 等
<金型>
精密金型部品(プレス用、射出成型用など)
<その他加工>
測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等
<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計
<システム開発>
C, C#, Python, VBA, WordPress など
<営業範囲一覧>
北海道
東北
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
関東
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
山梨県
長野県
新潟県
富山県
石川県
福井県
岐阜県
静岡県
東海
中部
愛知県
三重県
近畿
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
中国
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
四国
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
九州
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県