CuW電極(銅タングステン電極)製作|深穴の振れを放電加工で高精度修正する方法

深穴加工の『真直度不良』を解決|CuW電極+放電加工による精度改善とコスト最適化事例


製品仕様(CuW電極/放電加工用)

まずは今回製作した電極の仕様をご紹介します。

  • 品名:CuW電極(φ8振れ取り放電用)
  • 形状:φ7.75 × L225
  • 材質:CuW(銅タングステン)+ S45C
  • 表面処理:なし
  • 熱処理:なし
  • 設計:お客様 + 渡辺精密工業株式会社
  • 数量:5個
  • 当社製造番号:25-03566

深穴加工で発生する『穴の振れ』という課題

深穴加工では、以下の要因により穴の真直度が確保できないケースがあります。

  • ドリルのたわみ
  • 切削負荷の増加
  • 工具の微小な偏心
  • 加工深さ増加による誤差蓄積

特に『小径×長尺』の条件では、機械加工のみでの精度確保が難しくなります。


解決策|放電加工(EDM)による穴精度の修正

今回採用されたのは『放電加工による仕上げ修正』です。

加工方法のポイント

  • φ8より細い電極を挿入
  • 放電加工で円を描くように除去
  • 最終的に真円・真直なφ8穴へ仕上げ

この方法により、『機械加工では難しい真直度補正』が可能になります。


CuW電極(銅タングステン)を採用する理由

放電加工用電極には『CuW(銅タングステン)』を使用しています。

CuWの特長

  • 放電加工に適した安定特性
  • 高い耐摩耗性
  • 精密加工における形状維持性

これにより、『安定した加工精度』を実現できます。


コストと性能を両立した電極構造

当初仕様では『全長CuW』でしたが、コスト面に課題がありました。

そこで当社は以下の構造を提案しました。

最適構造

  • 先端:CuW(放電加工部)
  • シャフト:S45C(構造部)
  • 接合:ロー付け

得られた効果

  • 『CuW使用量削減によるコストダウン』
  • 『S45C採用による剛性向上』

同軸精度を確保する加工技術

異種材料接合では『同軸度』が重要になります。

当社では、

  • ロー付け後の仕上加工
  • 全体研削による芯出し

を行い、『約20μmレベル』の同軸精度で管理しています。


加工品質と工程安定化への貢献

本電極により、以下を実現しました。

  • 深穴の真直度改善
  • 放電加工の安定化
  • 加工不良の低減
  • 継続使用可能な電極設計

現在では『リピート採用』されている実績ある仕様です。


このようなお悩みはありませんか?

  • 深穴加工で穴が曲がる
  • 真直度が安定しない
  • 放電加工で精度を出したい
  • 電極コストを下げたい
  • CuW電極を最適設計したい

放電加工電極・CuW電極の設計製作に対応

渡辺精密工業株式会社では、

  • CuW電極(銅タングステン電極)
  • 放電加工用電極(EDM電極)
  • 深穴修正用電極
  • 異種材接合電極
  • 特殊形状電極

など、『加工課題解決型の電極設計』に対応しています。


まとめ|深穴精度は『電極設計』で変わる

深穴加工の品質は、後工程である放電加工と電極設計によって大きく改善できます。

特に、

  • 『真直度改善』
  • 『コスト最適化』
  • 『工程安定化』

を同時に実現するためには、最適な電極設計が不可欠です。


FAQ(よくある質問)

Q1.CuW電極(銅タングステン電極)とは何ですか?
A1.放電加工に使用される電極材料で、銅の導電性とタングステンの耐摩耗性を兼ね備えた高精度加工向け材料です。

Q2.深穴加工で穴が曲がる原因は何ですか?
A2.ドリルのたわみ、切削負荷、工具偏心、加工深さによる誤差蓄積などが主な原因です。

Q3.放電加工で穴精度は改善できますか?
A3.はい。電極を用いて放電加工することで、真円度や真直度を補正することが可能な場合が多いです。

Q4.CuW電極はなぜ高価なのですか?
A4.タングステンを含む特殊材料であり、材料費と加工難易度が高いためです。

Q5.電極コストを下げる方法はありますか?
A5.放電部のみCuWを使用し、シャフトを一般鋼材にすることでコスト削減が可能です。

Q6.異種材料接合でも精度は出せますか?
A6.はい。接合後に仕上加工を行うことで、高い同軸精度を確保できます。

Q7.どのような用途でCuW電極が使われますか?
A7.精密放電加工、金型加工、深穴修正加工などで使用されます。

Q8.特注電極の設計も依頼できますか?
A8.はい。加工課題に応じた最適な電極設計から製作まで対応可能です。


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