うちの”強み”
今日は、ある地方の商談会で出会ったお客様との、ちょっと考えさせられるお話。
その方は、商談会のテーブルで私の話を本当に熱心に聞いてくださって、うちの会社の取り組みをすごく高く評価してくれたんです。
その後、さっそく「実は困っていることがある」とご相談をいただき、
メールや電話でやり取りを重ねて、担当設計者の方とも打ち合わせをすることになりました。
その方の悩みはシンプルで、かつ切実でした。「とにかく、まともな部品が入らない」というんです。
もともとは生産設備に付いていた部品が摩耗したので、交換部品として再製作を依頼したのが始まりだそうです。
最初は「まぁまぁ」な出来のものが納入されたので追加注文を出したところ、そこからがひどかった。
全然いいものが来ない。品質的に使えないものや、使えたとしても性能ギリギリの危ういものばかり。
困り果てたお客様は、図面の公差(精度の指定)を厳しくしてみたそうです。
すると今度は、メーカーから「お断り」や「できません」という回答のオンパレード。
それならと、逆に形状を簡略化したり、公差を緩くしたりと、メーカーが作りやすいように歩み寄ったそうですが、それでも納得のいくものは入ってこなかったといいます。
まさに「負のスパイラル」ですよね。
メールで図面を送っていただき拝見したところ、大変失礼ながら。。。。
肝心な箇所の指示の仕方が、少し足りないような印象でした。
そして、これまでのメーカーさんは、その図面が「何に使われるか」を深く考えずに作ってしまっていたようです。
私はお客様にハッキリお伝えしました。
「うちなら、今の公差レベルでも、これまでより確実に『ちゃんと使えるもの』を納入できますよ」と。
さらに、無理に緩めてしまった形状も、元の通りに再現できます。
むしろその方が設備としては安定します、という説明もさせていただきました。
今はまだお見積りの段階ですが、世の中にはいろんなメーカーがあります。
設備が不十分だったり、経験が少なかったり、あるいは「図面の数字通りに削ればいい」と、用途を考えずに作ってしまったり。
うちのスタイルは、その逆です。 図面の用途や公差の意味を考え、たとえ図面に記載が漏れているような細かい部分でも、総合的に判断して工程を組みます。
どちらかと言えば慎重すぎるくらいですし、人によっては「オーバースペックじゃない?」と思うような対応をあえて取ることもあります。
でも、これがうちの ”強み” なのです。
使えないものを何度も納品し続けるなんて、うちでは考えられません。
精度不足の部品を、お客様が現場で苦労して調整したり、時間をかけたりすれば、目に見えないコストがどんどん積み上がっていきます。
何より、そんな不安定な部品で作られた製品が、いい品質なわけがありません。
「もっと自分たちの価値をちゃんとPRして、本当に価値のあるものを提供していかなきゃいけないな」
今回のお客様とのやり取りを通じて、改めてそう強く思いました。
お困りのことがあれば、いつでも相談してくださいね。
寺西正明