巾マスター 31.3±0.003|高精度ゲージ製作事例|硬質クロムメッキ+研削で耐摩耗・高精度を両立
『±3μm精度と耐摩耗性を両立』海外工場でも使える高信頼マスターゲージの製作ノウハウ
製品仕様
本事例の製品仕様を先に整理します。
- 品名:巾マスター 31.3±0.003
- 形状:φ30 × φ10(中心穴)× L=31.3 ±0.003
- 材質:SUJ2
- 表面処理:黒染め処理+硬質クロムメッキ(両端)
- 熱処理:焼入れ・焼戻し・サブゼロ処理(HRC58~63)
- 数量:2個
- 設計:お客様支給
- 当社製造番号:26-00310
用途と機能|『巾マスター』とは何か
本製品は、φ30の両端面を基準として使用する『巾マスター』です。
長さ(幅)31.3mmに対して±0.003mmという極めて厳しい精度が求められ、検査工程における『基準そのもの』として使用されます。
つまり、
- 測定値の正しさを担保する
- 製品の合否判定の基準となる
品質保証に直結する重要部品です。
課題|『精度 × 耐摩耗性』をどう両立するか
通常の研削加工だけでは、以下の課題が発生します。
- 繰り返し使用による摩耗
- 使用環境による錆・劣化
- 測定精度の長期安定性低下
特に海外工場などでは、
『保管環境が劣悪で錆びる』『扱いがラフになりがち』
といった条件も想定する必要があります。
解決策|硬質クロムメッキ+最終研削仕上げ
工程設計のポイント
本製品では、以下の工程を採用しました。
1.研削加工(粗仕上げ)
2.硬質クロムメッキ処理
3.研削加工(最終仕上げ)
この順序が非常に重要です。
なぜ『メッキ後に研削』するのか
硬質クロムメッキには以下の特性があります。
- 角部に膜厚が集中する(いわゆる『花が咲く』現象)
- 膜厚ムラや微細欠陥(巣)が発生する可能性
そのため、
『メッキ後に最終研削を行うことで、寸法・面精度を整える』
必要があります。
さらに仕上げ後には、
『メッキが適切に残っているかの確認と手入れ』
も重要な工程となります。
技術ポイント|μ単位精度と幾何公差の両立
寸法精度
- 要求:31.3 ±0.003
- 実測:31.301/31.301(狙い値から1μm差)
極めて安定した寸法精度を実現しています。
幾何公差(平行度)
- 要求:0.003
- 実測:0.001
単なる長さ精度だけでなく、
『平行度まで含めた幾何精度』を確保しています。
効果|『長く使える基準』を実現
本仕様により、以下の効果が得られます。
- 高耐摩耗性(長期使用でも精度維持)
- 防錆性向上(管理環境が悪くても安定)
- 測定信頼性の向上
特に、
『海外工場・量産ラインでの使用』
において大きなメリットがあります。
渡辺精密工業の強み
当社では、以下を一貫して対応しています。
- 高硬度材(HRC60クラス)精密研削
- 硬質クロムメッキ+仕上げ研削
- μ単位の寸法管理・幾何公差対応
- 試作・小ロット対応
単なる加工ではなく、
『使用環境まで踏まえた工程設計』を強みとしています。
まとめ|『基準ゲージは工程設計で決まる』
巾マスターの品質は、単なる加工精度ではなく
『材料・熱処理・メッキ・研削の組み合わせ設計』
によって決まります。
渡辺精密工業では、
この工程設計まで含めた最適解をご提案します。
お問い合わせ
部品加工・ゲージ製作・追加工でお困りの際は、ぜひご相談ください。
FAQ(よくある質問)
Q1.巾マスターとは何ですか?
A1.製品の幅(長さ)を基準として測定・検査するための高精度原器で、検査工程における基準器として使用されます。
Q2.なぜ硬質クロムメッキを使用するのですか?
A2.耐摩耗性・防錆性を向上させ、長期間にわたり精度を維持するためです。特に量産ラインや海外工場で有効です。
Q3.メッキ後に研削する理由は何ですか?
A3.メッキによる膜厚ムラや角部の盛り上がりを除去し、最終的な寸法精度と平面精度を確保するためです。
Q4.どの程度の精度まで対応可能ですか?
A4.本事例では±3μmの寸法公差および平行度0.001mmレベルまで対応しています。
形状により±1μmの寸法精度も対応可能です。
Q5.小ロットや試作にも対応可能ですか?
A5.はい、1個からの試作・評価用ゲージにも対応可能です。用途に応じた最適な工程設計をご提案します。
お気軽にお問い合わせください。
幅マスター(硬質クロムメッキ修理付)をはじめ、各種テーパー製品、測定具、原器、マスター、そしてさまざまな改造、技術的な相談、リモート相談、立会い希望、ゲージ・治具・試作品・設備部品・研究開発品の仕様検討など、
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■会社概要
郵便番号:455-0831
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<認証(QMS関連)>
JISQ9100
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<ゲージ>
栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正、AI画像測定器用校正マスター、非接触測定器用校正原器 等
<治工具>
機械加工治具、検査治具、検具、総合ゲージ、LFゲージ、MLFゲージ、自動機用ワーク固定治具、無人化対応用治具、パレット、コレット、コレットチャック、CMMホルダー、三次元測定器固定治具、かしめ爪、かしめ治具、位置決め治具、固定治具、ジラス金型 等
<金型>
精密金型部品(プレス用、射出成型用など)
<その他加工>
測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等
<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計
<システム開発>
C, C#, Python, VBA, WordPress など
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