全長・高さを1本で校正|±3μm精度『全長・高さ原器』の製作事例と温度変化対策
2段構造で測定効率を向上|精密原器の設計・加工・品質保証まで一貫対応
全長・高さ原器(2段構造)の製作事例|高精度測定を支える基準器
本記事では、『全長』と『高さ』という2つの測定項目に対応する『全長・高さ原器』の製作事例をご紹介します。
測定現場における効率化と精度確保を両立するための設計・加工ノウハウについて解説します。
製品仕様
・品名:『全長・高さ原器』
・形状:φ40(ローレット加工)
L=135.2±0.003(全長用)
L=147±0.005(高さ用)
・仕上:▽▽▽(G)
・材質:SKS3
・表面処理:黒染め防錆(研削加工面を除く)
・熱処理:焼入れ焼き戻し+サブゼロ処理(HRC58~63)
・購入品類:なし
・設計:渡辺精密工業株式会社
・個数:1セット
・当社製造番号:26-00407
課題|2つの測定を効率よく、かつ高精度で行いたい
お客様の課題は以下の通りです。
・『全長』と『高さ』の2項目をそれぞれ高精度に測定したい
・しかし、原器を複数用意すると管理コスト・保管スペースが増加
・測定のたびに持ち替えが発生し、作業効率が低下
つまり、『1本で2つの基準を担える原器』が求められていました。
解決策|2段構造による一体型原器
本製品では、φ40の円筒形状の中で機能を分割しました。
構造のポイント
・外径φ40の半分を『全長原器(135.2±0.003)』として設計
・残り半分を『高さ原器(147±0.005)』として設計
・1本で2種類の基準値を担保
この設計により、
『測定効率の向上』
『管理点数の削減』
『取り扱いミスの低減』
を同時に実現しています。
技術的ポイント①|温度変化による寸法変動
SKS3(鋼材)の線膨張係数は約『11×10⁻⁶ /℃』です。
例えば高さ147mmの場合:
・1℃の温度変化 → 約1.6μm変動
これは、公差(±5μm)に対して無視できないレベルです。
対策
以下を総合的に管理しています。
・室温管理
・加工中の発熱(研削熱)
・工作機械の熱変位
・測定機の温度安定
・研削液の温度
単なる寸法加工ではなく、『環境も含めた精度管理』が重要になります。
技術的ポイント②|研削加工による高精度仕上げ
・面粗度:Rz1.6
・加工方法:平面研削仕上げ
焼入れ後の変形を抑えながら、
『ミクロン単位の寸法精度』と
『安定した平面品質』
を両立しています。
技術的ポイント③|品質保証とトレーサビリティ
本製品では、
・熱処理硬度証明書の提出
・レーザー刻印による識別管理
を実施しています。
ローレット部には平面取りを施し、
・型番
・基準寸法
を明確に表示することで、現場での誤使用を防止しています。
まとめ|原器は『設計力』で差が出る
今回の事例は単なる加工品ではなく、
『測定現場の課題を解決するための設計提案』
が価値となっています。
・1本で2役の効率設計
・温度変化まで考慮した精度設計
・現場での使いやすさまで配慮
こうした総合力が、精密原器の品質を決定します。
精密ゲージ・原器でお困りの方へ
渡辺精密工業株式会社では、
・ゲージ設計
・精密研削加工
・測定・品質保証
まで一貫対応しています。
FAQ(よくある質問)
Q1.全長と高さを1つの原器で測定するメリットは?
A1.測定工具の持ち替えが不要となり、作業効率が向上します。また、管理点数削減や誤使用防止にもつながります。
Q2.±0.003mmの精度はどのように実現していますか?
A2.焼入れ後の研削加工、温度管理、測定環境の最適化を組み合わせることで実現しています。
Q3.温度変化はどの程度影響しますか?
A3.鋼材の場合、1℃で約1~2μm変動します。高精度品では温度管理が必須です。
Q4.原器の材質にSKS3を使用する理由は?
A4.焼入れ性と耐摩耗性に優れ、長期的な寸法安定性が確保できるためです。
Q5.特注の原器設計は可能ですか?
A5.はい。用途に応じた最適設計(複合機能・省スペース化など)をご提案可能です。
お問い合わせ
全長・高さ原器(特注品)をはじめ、各種テーパー製品、測定具、原器、マスター、そしてさまざまな改造、技術的な相談、リモート相談、立会い希望、ゲージ・治具・試作品・設備部品・研究開発品の仕様検討など、
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■会社概要
郵便番号:455-0831
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<認証(QMS関連)>
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<ゲージ>
栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正、AI画像測定器用校正マスター、非接触測定器用校正原器 等
<治工具>
機械加工治具、検査治具、検具、総合ゲージ、LFゲージ、MLFゲージ、自動機用ワーク固定治具、無人化対応用治具、パレット、コレット、コレットチャック、CMMホルダー、三次元測定器固定治具、かしめ爪、かしめ治具、位置決め治具、固定治具、ジラス金型 等
<金型>
精密金型部品(プレス用、射出成型用など)
<その他加工>
測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等
<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計
<システム開発>
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