最大実体公差(○M)対応の栓ゲージ設計・製作事例|高精度測定を実現する設計ノウハウ

『一見シンプルな栓ゲージに隠された、計算と設計の技術力』


製品仕様

・品名:『○Mマークを測定する栓ゲージ』
・形状:φ6.492(L30)Xφ9.55(L20)+φ16ローレット加工ハンドル
・材質:SKS3
・熱処理:焼入れ焼き戻しサブゼロ処理 HRC58~62
・表面処理:防錆黒染め
・設計:渡辺精密工業株式会社
・個数:1
・当社製造番号:26-01216


課題|最大実体公差(○M)部の測定をどう実現するか

今回のお客様は自動車関連メーカー様。

図面上に『○の中にM』、いわゆる『最大実体公差(Maximum Material Condition)』が指定された箇所の測定が必要でした。

この○Mマークは、
『単純な寸法測定では成立しない』という特徴があります。

つまり、
・寸法公差
・形状のばらつき
・基準のズレ

これらを考慮したうえで測定しなければならない、非常に高度な設計要求です。


解決策|ガイド+測定部の二段構造設計

本製品では、以下のような設計を採用しました。

① ガイド部(位置決め)

φ9.55(公差:0/-0.006)

この部分で位置決めを行い、測定位置を決定させます。

② 測定部(実測部)

φ6.492(公差:0/-0.005)

実際の判定はこの部分で行います。

さらに先端は『R仕上』とし、
・挿入時のスムーズさ
・ワークへのキズ防止

を両立しています。


技術ポイント|最大実体公差を成立させる設計計算

○M(最大実体公差)対応の最大のポイントは、

『ゲージ側で補正を持たせる設計』

にあります。

最大実体公差では、
・基準のズレ
・組付け状態
・実際の使用環境

などにより、理論値通りに測定できないケースが発生します。

そのため当社では、

・公差条件
・形状条件
・機能要求

を踏まえた『設計計算』を行い、『実際に使える測定ゲージ』として成立させています。


見た目では分からない価値

完成した図面や製品を見ると、

『ただの栓ゲージ』

に見えるかもしれません。

しかし実際には、

・最大実体公差の理解
・測定理論の設計反映
・加工精度との整合

といった、高度な技術が詰め込まれています。

ANSI規格やDIN規格についても、同様のことが言えます。


このようなお困りごとに対応できます

・最大実体公差(○M)の測定方法が分からない
・既存ゲージで正しく測定できない
・設計から含めて相談したい
・測定精度と現場の使いやすさを両立したい

このような場合は、ぜひご相談ください。


まとめ|『測れる設計』まで踏み込めるかが差になる

測定工具は『作るだけ』では意味がありません。

『正しく測れること』
『現場で使えること』

ここまで設計できて初めて価値になります。

渡辺精密工業株式会社では、
設計段階から課題に入り込み、最適な測定手段をご提案します。


FAQ(よくある質問)

Q1.最大実体公差(○M)とは何ですか?
A1.最大実体公差とは、部品が最も材料量の多い状態(最大実体状態)での寸法条件を基準に、許容される位置や形状のズレを定義する公差方式です。ボーナス公差と呼ばれることもあるようです。

Q2.○Mマーク付き寸法は通常のゲージで測定できますか?
A2.基本的には困難です。基準のズレや組付け状態を考慮する必要があるため、専用設計されたゲージが必要になるケースが多いです。

Q3.なぜゲージ設計に計算が必要なのですか?
A3.最大実体公差では、単純な寸法一致ではなく、機能成立条件を満たす必要があるため、理論計算に基づいた設計が必要になります。

Q4.栓ゲージの先端をR形状にする理由は?
A4.ワークへの挿入性を向上させるとともに、キズ防止や測定の安定性を確保するためです。

Q5.設計から相談することは可能ですか?
A5.可能です。渡辺精密工業株式会社では、測定目的や使用条件をヒアリングし、最適なゲージ設計から対応しています。


お問い合わせ

最大実体公差を考慮した栓ゲージをはじめ、各種テーパー製品、測定具、原器、マスター、そしてさまざまな改造、技術的な相談、リモート相談、立会い希望、ゲージ・治具・試作品・設備部品・研究開発品の仕様検討など、
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■会社概要
郵便番号:455-0831
住所:名古屋市港区十一屋一丁目59-1  → アクセス
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<認証(QMS関連)>
JISQ9100
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MSJ4000

<ゲージ>
栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正、AI画像測定器用校正マスター、非接触測定器用校正原器 等

<治工具>
機械加工治具、検査治具、検具、総合ゲージ、LFゲージ、MLFゲージ、自動機用ワーク固定治具、無人化対応用治具、パレット、コレット、コレットチャック、CMMホルダー、三次元測定器固定治具、かしめ爪、かしめ治具、位置決め治具、固定治具、ジラス金型 等

<金型>
精密金型部品(プレス用、射出成型用など)

<部品>
航空宇宙向け部品、産業機械向け部品など

<その他加工>
測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等

<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計

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