『3か所を1つの原器で校正』総型ゲージのゼロセットを効率化する『3か所測定用端面受け』製作事例

『3つの測定ポイントを1つのマスター(原器)でキャリブレーション。高精度平面研削技術で測定品質と作業効率を両立』


製品仕様

『3か所測定用端面受け』

項目内容
品名3か所測定用端面受け
形状φ200×L80
材質SKS3
表面処理黒染め防錆(研削面を除く)
熱処理焼入れ・焼戻し・サブゼロ処理(HRC58~63)
設計渡辺精密工業株式会社
個数1個
当社製造番号26-01204

お客様の課題

自動車部品メーカー様より、総型ゲージの校正に使用する『3か所測定用端面受け』の製作をご依頼いただきました。

この原器は、総型ゲージに搭載されたダイヤルインジケータのゼロセットを行うための重要部品です。

測定対象は、

・スプライン小径
・上側溝径
・下側溝径

という3つの測定ポイント。

通常であれば、それぞれ専用の高さマスターを用意する方法もありますが、本製品では『1つの原器で3か所すべてを校正できる構造』を採用しています。


製品の特徴

本製品は、

・φ200×厚さ25mmの円盤部
・φ83(ローレット加工)×高さ55mm

から構成され、全長は80mmです。

さらに、

・中心にはφ60の貫通穴
・下面側にはφ174×深さ15mmのザグリ

を設けています。

ローレット部を手で持ち、総型ゲージへ簡単にセットできる構造となっています。


3つの高さ基準を1つの原器で実現

本製品最大の特徴は、ローレット部側に設けられた3種類の基準溝です。

それぞれ2か所ずつ対向配置されており、

・63mm
・73mm
・53mm

という3種類の高さ基準を持っています。

これにより、

①スプライン小径

②上側溝径

③下側溝径

の3つの測定ポイントを1つの原器だけでキャリブレーションできます。

測定器の交換や原器の持ち替えが不要となり、測定時間短縮や作業ミス防止にもつながります。


要求される精度

各溝の底面は測定基準面となるため、

『底面との平行度0.01』

が要求されています。

さらに、φ60穴を挟んだ左右2か所の溝についても、互いの高さ差を含めて0.01以内という高精度が求められます。

つまり左右の段差は実質5ミクロン以内という厳しい条件です。


渡辺精密工業が安定した高精度を実現できる理由

一見すると難易度が高そうに見えますが、この製品は加工方法を正しく考えることが重要です。

左右2か所の溝は、一度平面研削盤へセットすれば同時加工できます。

そのため、

・左右高さの一致
・溝底面の平行度

はいずれも自然に高精度が得られます。

当社では加工方法まで考慮した工程設計を行うため、加工品質が安定し、実際には左右差1ミクロン程度という高い精度で仕上がっています。

図面どおりに加工するだけではなく、『どの工程で加工すれば最も精度が安定するか』まで考えて製造していることが、当社品質の強みです。


総型ゲージ・原器・校正マスターの製作もお任せください

渡辺精密工業株式会社では、

・総型ゲージ
・各種マスター(原器)
・高さマスター
・ゼロセット用原器
・測定治具
・検査治具
・特殊ゲージ

など、お客様専用仕様の高精度測定工具を多数製作しています。

測定精度だけでなく、『使いやすさ』『工程短縮』『校正作業の効率化』まで考慮した設計・製作をご提案しています。

ぜひ、お困りごとがございましたら渡辺精密工業株式会社までお気軽にご相談ください。


FAQ(よくある質問)

Q1.総型ゲージとは何ですか?

A1.総型ゲージとは、複数の寸法や位置を一度に確認できる専用測定治具です。ダイヤルインジケータなどを組み合わせ、短時間で高精度な検査が可能になります。

Q2.原器(マスター)は何に使いますか?

A2.原器(マスター)は測定器のキャリブレーション(ゼロセット)に使用します。基準寸法を正確に再現することで、測定精度を維持できます。

Q3.1つの原器で複数箇所を校正できますか?

A3.可能です。本事例のように3つの高さ基準を1つの原器へ組み込むことで、測定器の切替えや原器交換を減らし、作業効率を向上できます。

Q4.平行度0.01やミクロン単位の加工にも対応できますか?

A4.対応可能です。平面研削盤や精密加工設備を活用し、加工方法まで最適化することで、ミクロンレベルの高精度加工を実現しています。

Q5.図面が特殊でも製作できますか?

A5.はい。渡辺精密工業株式会社では、お客様専用の特殊ゲージ・原器・測定治具を1品から設計・製作しています。用途や測定方法に合わせた最適なご提案を行います。


課題解決事例に関するご案内

当ホームページに掲載している課題解決事例は、お客様およびお取引先様の機密保持を最優先に考え、一部の内容を変更して掲載しております。

製品名、寸法、材質、数量、用途、業界、写真、図面、納入先などについては、実際の案件が特定されないよう事実とは異なる内容に変更している場合があります。

また、掲載している画像やイメージ図の一部には、AI技術を用いて作成した画像を使用しております。そのため、実際に当社が納入した製品や現物写真とは一致しない場合があります。

ただし、掲載している事例で紹介している加工技術、測定技術、品質保証レベル、課題解決の考え方については、当社が実際に保有している技術力および対応可能な内容に基づいております。

当ページは、お客様の機密情報を保護しながら、渡辺精密工業株式会社の技術力や対応力をご理解いただくことを目的として掲載しております。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。


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■会社概要
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<認証(QMS関連)>
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<ゲージ>
栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正、AI画像測定器用校正マスター、非接触測定器用校正原器 等

<治工具>
機械加工治具、検査治具、検具、総合ゲージ、LFゲージ、MLFゲージ、自動機用ワーク固定治具、無人化対応用治具、パレット、コレット、コレットチャック、CMMホルダー、三次元測定器固定治具、かしめ爪、かしめ治具、位置決め治具、固定治具、ジラス金型 等

<金型>
精密金型部品(プレス用、射出成型用など)

<部品>
航空宇宙向け部品、産業機械向け部品など

<その他加工>
測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等

<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計

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