球面当たり確認ゲージ
球面の精度を測定するときに使用されます。
渡辺精密工業は愛知県名古屋市に本社・工場を構える精密金属加工メーカーです。1ミクロンレベルの精密加工を得意としており、全国、海外の日系工場など、多くのお客様にご使用いただいております。
写真の右側が球面当たり確認ゲージです。左側は、球面当たり確認ゲージの摩耗を点検するための点検具です。
一般的には球面当たり確認ゲージに色のついたペンキのようなものを薄く塗布します。光明丹とかブリューペーストと呼ばれるものを塗布します。
塗布した球面当たり確認ゲージを製品にこすりつけます。こすりつけた結果、どれくらいの光明丹が相手に転写されているかを目視することにより、球面の出来栄えを確認します。
この方法は製造現場で簡単に素早く確認することができます。高価な測定機も必要ありません。
ただし、光明丹を厚く塗りすぎると、球面が正しく出来ていなくても、光明丹の膜厚が形状崩れを補い、転写されてしまいます。よって、出来る限り薄く塗布することが必要です。
球面当たり確認ゲージは材質SKS3、熱処理硬度HRC58以上、サブゼロ処理にて製作さており、耐摩耗性が確保されているのですが、使用頻度が高いと球面当たり確認ゲージ自身の形状崩れが発生します。
この形状崩れを確認するものが、写真左側の球面点検具です。
球面当たり確認ゲージに光明丹を塗布し点検具にこすりつけ、まんべんなく光明丹が転写されることを確認します。
均一に転写されないときは、球面当たり確認ゲージが摩耗しているので、再度、球面当たり確認ゲージを製作することになります。
球面当たり確認ゲージの再製作のときにも球面点検具が必要です。この点検具にまんべんなく光明丹が転写されるような球面当たり確認ゲージを再製作することが求められます。
これには高い技術力が必要です。
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