テーパー座ぐり深さ測定
座ぐり穴とは、ネジやボルトで締結するときに、ネジ頭やボルト頭が飛び出すことを防ぐために、一定深さで掘り込み形状加工をするものです。
カタカナでザグリと記載したり、座ぐり、座グリ のように記載したりします。
ストレート穴のザグリもありますが、皿ねじ頭を沈ませるために、テーパー形状の座グリ加工を行う場合もあります。


先頭部分(赤丸)に120°程度のテーパー加工部があります。
この写真は、120°のテーパー穴深さ測定するためのゲージです。

デプスゲージを手に持ち、測定対象のテーパー穴ザグリに差し込みます。
中にある軸部分(先端がテーパー120°形状)を差し込み、上記写真の黄色矢印の当たりを目視します。

段差の拡大部分が上記写真(赤丸印部)です。
段差部分の一部がDカット(アルファベットのDのような形をしているから Dカットと呼ばれます)されており、シャフトには合計2つの段差が存在します。

赤丸部分には3つの面が存在します。
1.紫矢印の面(外側リング)
2.緑矢印の面(先端テーパー形状シャフトのDカット段差部)
3.青矢印の面(先端テーパー形状シャフトの鍔上部)
(青矢印は写真には2か所ありますが、この2つの青矢印が指す面は同一面です)
上記の1.の面(紫矢印の面)を基準に2.と3.の面が1.に対して
①沈んでいる
②同一面
③飛び出している
という状況を見て、テーパーザグリの深さが公差内に入っているかを目視で確認します。
目視が不安な場合は、ダイヤルゲージやピックテスト(てこ式ダイヤルゲージ)で数値確認すれば確実に判断できます。

お気づきかもしれませんが、紫矢印が指している外側リングの反対側は研磨面(上記写真の赤矢印部分)になっており、この面をザグリ穴の上面(深さの基点となる面)に接触させます。
つまり、この基準面(外側リングの下端面)をザグリ穴基準に押し当てて、中心部分の先端テーパー形状シャフトをテーパーザグリに差し込み、停止する位置まで、深く入れます。
そのときの段差(上述)を見て、テーパー座グリ深さを計測します。
ザグリ穴の測定なら渡辺精密工業へ
一口にザグリ穴の測定といっても、色々なケースがあります。
・ザグリ穴深さ
・ザグリ穴の直径
・テーパーザグリ穴の角度
・テーパーザグリ穴の深さ
・テーパーザグリ穴の小端径
・テーパーザグリ穴の大端径
など
全てのケースに設計製作で対応可能です。
お困り事がありましたら、渡辺精密工業にお気軽にご相談ください。
渡辺精密工業に相談するのは ==> https://wsl-g.co.jp/contact/
渡辺精密工業の資料をダウンロードするには ==> https://www.ipros.jp/company/detail/2059539/