【課題解決事例】BBDセッティングマスター

“設計変更後も正確に測定できる”基準器を再製作
ーBBDセッティングマスターの製作で、BBD測定(インボリュートスプライン径)の品質保証を確実にする基準器の課題解決事例

製造現場や品質保証部門で、
「インボリュートスプライン測定用シリンダーゲージにゼロセットする基準器(マスター)」を使っている場合、
ごく僅かな製品設計変更でも、既存の基準器が使えなくなることがあります。

今回ご紹介する事例は、
φ径が数ミクロン変わったため
基準器が適合しなくなったお客様に対し、
『ゼロから設計・製作した「BBDセッティングマスター」』で測定基準の信頼性を取り戻したものです。


■ 出荷した課題解決品(仕様)

  • 品名: BBDセッティングマスター
  • 用途: インボリュートスプライン径測定用シリンダーゲージのゼロセット基準器(BBD測定)
  • 形状: リングゲージタイプ
  • 仕上げ: ワイヤーカット加工(インボリュートスプライン歯車部)
  • 材質: SKS3
  • 表面処理: 黒染め防錆処理
  • 熱処理: 焼入れ焼戻し・サブゼロ処理(HRC58〜63)
  • 設計・製作: 渡辺精密工業株式会社
  • 個数:
  • 当社製造番号: 25-03224

■ BBDセッティングマスターとは?

「BBDセッティングマスター」とは、
インボリュートスプライン径(BBD)測定用シリンダーゲージを使う際に、ダイヤルゲージをゼロ位置に設定する基準器(マスター、原器)です。

  • 測定対象:インボリュートスプライン形状のBBD径(BBD = Between Ball Diameter)
  • 目的:シリンダーゲージのゼロ位置(原点)を確実に設定
  • 使用場所:検査室・量産ラインの工程検査・受入検査

この基準器が正確でないと、
シリンダーゲージを用いた測定自体がズレるため、
全ての測定結果が不正確となってしまいます。


■ なぜ「たった数ミクロン」で再作成が必要なのか?

お客様はシリンダーゲージを使用し検査を行っていました。

しかし、製品の設計変更により、BBD径がわずかに変更になりました。
理論上は、

「数ミクロンなら、ダイヤルゲージを数ミクロン補正設定して使えばよい」

という考えもあります。

しかし、このような補正運用には大きなリスクがあります。

  • 補正値の入力ミス
  • ゼロ位置セットのバラツキ
  • 測定者による判断差
  • 現場運用上の勘違い

など、ヒューマンエラーを誘発する要因が増えるため、
「補正して使う」という方法は品質保証の観点から推奨できません。

当社が品質保証ツールとして基準器を作る際は、
補正に頼らず、原理原則として正確な基準を保持する設計・製作を心がけています。


■ 当社が基準器の再製作を推奨する理由

  • 測定ツールとしての信頼性向上
  • ヒューマンエラーの排除
  • 長期的に安定した測定基準の確立
  • 工程能力(Cmk/Cpk/Ppk)管理への寄与

わずかな設計変更でも、
「測定精度を担保する」という本質目的を達成するために、
基準器の再製作は最も確実な解決策です。

今回のお客様は、補正運用では対応困難なレベルだったため、
すんなりと再製作に踏み切られました。


■ 当社の対応フロー

  1. 製品図面の入手
    設計変更内容と測定要求の明確化
  2. 技術営業 × 設計部門で仕様協議
    測定目的・公差・運用環境を確認
  3. 基準器(マスター)図面作成
    お客様承認のもと仕様確定
  4. 熱処理ワイヤーカット加工 → 仕上げ
    測定精度を満たす形状と材料状態に加工

今回の基準器の 製作公差は ±0.005(10ミクロン) です。


■ なぜこの基準器製作は難しいのか?

単純なリングゲージやブロックゲージに比べ、

  • 向かい合うV形状が存在し
  • その間隔をミクロンレベルで成立させる

という条件は非常に高難度です。

一般的に、

ミクロンレベルの距離間制御は、ゲージ形状によって難易度が数倍変わる

とされ、
今回のようにV角度が90度の場合、
理論的に √2 倍の難易度 が乗じます。

これは、単なる寸法加工ではなく、
幾何形状管理・測定技術の融合が必要です。


■ BBD測定や基準器・ゲージでお困りなら

  • 市販測定器が使えなくなった
  • 設計変更後の測定保証が不安
  • 補正運用に頼らず品質を高めたい
  • ミクロンレベルの比較測定が必要

このような課題がある場合、
渡辺精密工業株式会社 での設計・製作による
品質保証ツール(基準器・マスター・ゲージ)の再構築をお勧めします。

👉 渡辺精密工業株式会社 公式HP
https://www.wsl-g.co.jp

シリンダーゲージセッティングマスターをはじめ、各種テーパー製品、測定具、原器、マスター、そしてさまざまな改造、技術的な相談、リモート相談、立会い希望、ゲージ・治具・試作品・設備部品・研究開発品の仕様検討など、
まずはお気軽に【渡辺精密工業株式会社】までご相談ください。

「困ったときの駆け込み寺」として、全国の製造業の皆様をお待ちしています。

👉 お問い合わせはこちらをクリック

お問い合わせはこちら ==> https://wsl-g.co.jp/contact/

渡辺精密工業の製品例は、こちら ==> https://wsl-g.co.jp/products/

■会社概要
郵便番号:455-0831
住所:名古屋市港区十一屋一丁目59-1  → アクセス
電話:052-383-8282
FAX.:052-383-8324

<認証(QMS関連)>
JISQ9100
ISO9001
MSJ4000

<ゲージ>
栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正 等

<治工具>
機械加工治具、検査治具、検具、総合ゲージ、LFゲージ、MLFゲージ、自動機用ワーク固定治具、無人化対応用治具、パレット、コレット、コレットチャック、CMMホルダー、三次元測定器固定治具、かしめ爪、かしめ治具、位置決め治具、固定治具、ジラス金型 等

<金型>
精密金型部品(プレス用、射出成型用など)

<その他加工>
測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等

<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計

<システム開発>
C, C#, Python, VBA, WordPress など

<営業範囲一覧>

北海道
東北
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
関東
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
山梨県
長野県
新潟県
富山県
石川県
福井県
岐阜県
静岡県
東海
中部
愛知県
三重県
近畿
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
中国
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
四国
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
九州
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県