ゼロマスター製作事例|架空点基準を高精度で再現する自動測定機・工作機械用原器(カムシャフト対応)

『見えない基準』を数μm精度で仕上げるゼロマスター設計・製作

自動測定機や工作機械のティーチングでは、『何を基準にするか』が極めて重要です。
その基準となるのが『ゼロマスター(0マスター)』です。

本事例では、60°センターにφ18ボールを載せたと仮定した“架空点”を基準とし、その頂点から端面までの距離を±5μmで管理する必要がありました。

実際にはボールが常設されていない状態で、この仮想基準をどのように再現するかが最大の技術課題です。


製品仕様(Specification)

品名:0マスター(ゼロマスター)
形状:φ40 × L367.94 ±0.005

両センター角度:60°(0/-0.5°)

仕上げ:研削仕上げ
材質:SKS3
熱処理:焼入れ・焼戻し・サブゼロ処理(HRC58~63)
表面処理:黒染め処理

設計:お客様
数量:1本
当社製造番号:25-03244


本質:管理対象は『全長』ではなく“架空点からの距離”

本製品は一見すると、

『φ40の円筒シャフト(全長367.94 ±0.005)』

に見えます。

しかし実際に管理すべき寸法は、単純な全長ではありません。

管理対象①:φ18ボール頂点 → 右端面

左側の60°センターにφ18ボールを載せたと仮定し、その接触頂点から右端面までの距離を管理します。

・管理寸法:367.04 ±0.005

この寸法には、

・センター角度
・ボール接触位置
・センター位置精度
・端面研削位置

が複合的に影響します。

管理対象②:φ18ボール頂点 → 鍔左端面

さらに、

・φ18ボール頂点から鍔左端面まで
・143.39 ±0.005

という別寸法も設定されています。

このような構造では、単純な円筒研削では対応できません。

技術的課題:直接測定できない“基準点”

60°センターの頂点は理論上の点であり、直接測定することはできません。

つまり、

『見えない基準を前提にした加工』

が求められます。


当社の対応技術

本製品では、以下の技術を組み合わせて加工・測定を行いました。

・センター研磨による角度精度管理
・φ18ボールを用いた実測評価
・平面研削による端面仕上げ
・高精度セッティング制御
・円筒研削による同軸精度確保
・熱処理歪みの事前予測と補正

加工と測定を切り離さず、一体で管理することが重要です。


ゼロマスターの役割

本製品は、

・カムシャフト用自動測定機
・工作機械の初期設定

に使用される基準原器です。

『ゼロ』とは、

・公差中央値
・測定の基準位置
・加工開始点

を示します。

この基準がずれると、

・測定結果の信頼性低下
・加工寸法のズレ
・品質ばらつき

につながるため、非常に重要な役割を持ちます。


なぜ難しいのか

本製品の難しさは、

・センター頂点が理論点である
・ボール接触位置が変動要素になる
・角度・位置・長さが相互に影響する

点にあります。

直接測れない寸法を、間接的な手法で追い込む必要があります。


このようなお悩みはありませんか?

・測定機用の基準マスターを製作したい
・センター基準寸法を高精度で管理したい
・±0.005レベルの原器が必要
・熱処理後も安定する基準治具を作りたい
・加工と測定の両方に強い会社へ依頼したい


ゼロマスター・基準原器のご相談

渡辺精密工業株式会社では、

・ゼロマスター製作
・校正用基準治具設計
・架空基準寸法の加工対応
・μm単位精度管理
・熱処理後高精度研削

に対応しています。


FAQ(よくある質問)

Q1.ゼロマスターとは何ですか?
A1.測定機や工作機械に基準値を教えるための原器です。公差の中心値を基準として使用されます。

Q2.架空点を基準にした寸法はどのように加工しますか?
A2.専用の治具やボール接触を利用し、間接的に位置を再現しながら加工と測定を行います。
高度な加工技術・ノウハウと加工環境が必要です。

Q3.センター角度の精度はどの程度重要ですか?
A3.非常に重要です。角度誤差は頂点位置のズレにつながり、最終寸法に影響します。

Q4.熱処理後でも精度は維持できますか?
A4.歪みを考慮した前加工と仕上げ研削により、高い精度で仕上げることが可能です。

Q5.既存のマスターの再製作や更新は可能ですか?
A5.可能です。現物測定や使用条件を確認した上で、同等または改善した仕様で製作します。


原器・ゼロマスター製作のご相談は

カムシャフト用0マスターをはじめ、各種テーパー製品、測定具、原器、マスター、そしてさまざまな改造、技術的な相談、リモート相談、立会い希望、ゲージ・治具・試作品・設備部品・研究開発品の仕様検討など、
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■会社概要
郵便番号:455-0831
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<認証(QMS関連)>
JISQ9100
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栓ゲージ、ハサミゲージ、テンプレート、砥石用テンプレート、スプラインゲージ、セレーションゲージ、テーパーアーバー、スプラインテーパーアーバー、スプラインマンドレル、スプラインプラグゲージ、スプラインリングゲージ、姿ゲージ、テーパーゲージ、球面ゲージ(内面、外径)、オス球面、メス球面、球面模範、各種模範、高さゲージ、高さマスター、ギャップゲージ、段差ゲージ、LFゲージ、総合ゲージ、深さゲージ、深さマスター、重量マスター(重さ原器)、セットアップゲージ、セッチングゲージ、ゲージ校正、AI画像測定器用校正マスター、非接触測定器用校正原器 等

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<金型>
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測定器、専用機、試験機、三次元加工、小穴加工、超硬加工、セラミクス加工、ガラス加工、樹脂加工、鏡面加工、ラップ加工、ラッピング加工、クラウニング加工、特殊プロファイル加工、面粗度加工、ドリル折損除去、試作部品、試験片、引張試験片、ねじり試験片、熱処理試験片、腐食試験片、メッキ試験片、圧縮試験片、校正用マスター、校正基準器、校正器具、点検具、等

<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計

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