当社は愛知県名古屋市に本社・工場があり、ゲージ設計製作を主事業としています。
ゲージは1ミクロン単位の加工技術を駆使しています。
自動車部品、航空宇宙部品、産業用部品、電機部品などの量産品の計測治具として、総合的に複数個所を一度に測定・品質保証することが求められます。このような場合、総型ゲージが使われます。






総型ゲージは、「総合ゲージ」、「LFゲージ」、「組ゲージ」、「計測ゲージ」、「計測治具」、「検査治具」などと呼ばれることもあります。
■総型ゲージのメリット・デメリット
総型ゲージのメリットは、環境を気にすることなく、生産現場のすぐ近く(横)で、誰でも(日本語が分からなくても)、簡単に、短時間に、安定した測定結果・検査結果を得ることが出来ます。
しかも、操作を覚える時間はごくわずかです。
良いことがある反面、課題もあります。それは、これらは全て特注品ということです。全て、測定対象製品(量産品)に合わせて専用設計し製作しています。従って、一般汎用ゲージに比べてコスト高であり入手までの納期がかかります。
さらに、栓ゲージが入った、入らなかったという現象をもって検査結果とするため、デジタルデータで測定結果エビデンスを残すことが大変困難です。
しかし、製品の品質管理、品質保証をするためには、どうしても、このような総合ゲージ(総型ゲージ)が必要になります。CMM(三次元測定機)や非接触測定器に置き換わるケースも増えてきましたが、やはり、このようなゲージで管理しなければならない場面も少なくありません。
特注で設計製作をするため、基本的には測定できない項目はないです。ただし、測定困難であったり、測定値が安定しない場合はあります。
■総型ゲージの種類
直角度ゲージ、穴位置度ゲージ、面位置度ゲージ、高さゲージ、角度ゲージ、幅ゲージ、平面度ゲージなどです。

上記はエンジン部品の総型ゲージです。デプスゲージと呼ばれる穴深さを測定する付属ゲージを測定穴に差し込んでいる写真です。

上記は、平面度を測定する総型ゲージです。
■総型ゲージを入手するときの肝
・どこを測定し、どこを測定しないのか
管理対象部位を全て測定したくなる気持ちは分かりますが、コストがどんどん高くなります。そこで、工作機械の性能を担保にし、「ここと、ここの箇所だけを測定し、あとは同じ刃物で加工するので測定しない」というような簡略化が重要です。
・三次元測定機との使い分け
総合ゲージではキーとなる部位だけを測定し、もしも、怪しい結果(数値)が出た場合に、精密測定(三次元測定機など)を行う
■総型ゲージの設計製作の相談
ゲージを設計製作するために必要なものは
・製品図面または3Dモデル
・測定対象の寸法公差
・測定対象の幾何公差
・どんなイメージで測定するのか(<-渡辺精密工業でアイディアを出すこと可能です)
・使用頻度や設置場所などの使用環境
・既存もしくは類似ゲージがある場合は、その写真またはスケッチ
です。
あとは、渡辺精密工業(愛知県名古屋市)に相談すればOKです。
いままで蓄積した多くの経験から、最適と思われる提案をいたします。
当社のお客様は北海道から九州、そして海外まで。毎年100社を超えるお客様にゲージ、治工具をお届けしています。
総型ゲージに課題があるかたは、お気軽にご相談ください ==> https://wsl-g.co.jp/contact/