ステンレス製リングゲージ
耐食性のあるリングゲージ
劣悪な環境で使用されることがわかっている場合、リングゲージの材質を工夫することが必要です。
一般的にリングゲージは鉄(SUJ2,SKSなど)で製造されることが多いです。この場合、最悪、錆が発生して、リングゲージが使えなくなることがあります。
リングゲージの要部(内径部分)や、全体をメッキ処理(硬質クロムメッキもしくは、無電解ニッケルメッキ)して利用する場合もあります。
ステンレス製リングゲージは、絶対に錆びないのか?
ステンレスは錆びくい材質であると、広く知られています。
実際、キッチン用品や柵などにステンレスが多用されています。
それらに、点状の赤い斑点のようなものが付いているものを見たことありませんか?
じつは、ステンレスも錆びることがあるのです。
しかし、リングゲージのような測定具を、まったく手入れなくご使用になることは考えにくく、実質的には、 錆びない と理解していただいてよいと思います。
ステンレス製リングゲージは柔らかいです
ステンレスは一般的には硬度が低いものが多いです。
例:SUS303, SUS304など
金属は、熱処理を行うことにより硬度が上昇するのですが、多くのステンレスは熱処理することができずに、やわらかいままです。
したがって、測定対象が硬い金属の場合は、リングゲージに傷がつき使用不可になることが多いです。
摩耗性の高いステンレス製リングゲージはないのか?
このような場合は400番台のステンレス(例:SUS420J2、SUS440C など)を使用し、熱処理を施して使用します。
ただし、一般的なSUS303などと比べると、耐食性が低下し、磁性をもちます(磁石にくっつく)。
しかし、一般的なSKS材などと比べると圧倒的に耐食性が向上するため、400番台のステンレスをお勧めしております。
ステンレス製リングゲージのご相談は渡辺精密工業へ
JIS規格、JIS規格外特注品など、どんな形状のリングゲージでも当社は製作可能です。
(ただし、精度面で製作できないものもあります)
測定したい測定対象からリングゲージ図面を描くことも可能です。
お気軽に渡辺精密工業にご相談ください。
ご相談いただくには、こちら ==> https://wsl-g.co.jp/contact/
メッキ処理リングゲージも合わせてご検討ください
硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキ、TINコートなど、表面処理で耐食性を向上させることもできます。
ステンレス製リングゲージの調達をお考えの場合は、メッキ処理も合わせてご検討ください。